リスティング広告が効果ないと言われる理由|成果が出ない5つの原因と直す順番
リスティング広告で成果が出ない原因は、おおむね5つに分かれます。成果の計測、表示されている検索語句、広告文、着地先のLP、予算と目標の決め方です。直すなら、計測から順に確かめてください。計測がずれていると、ほかの4つを正しく判断できないからです。
「効果がない」と言われる理由を並べた記事は多いのですが、どれから手をつけるかで、かかる時間と費用は大きく変わります。この記事では、Google 広告の公式ヘルプと編集部の整理をもとに原因ごとの確かめ方をまとめ、レジットが関わった広告・LP・サイトの見直しの匿名の事例と、運用を任せているときにレポートで見るべき点まで紹介します。
リスティング広告で成果が出ない5つの原因
成果が出ないときは、次の5つのどこに問題があるかを、表の「確かめる場所」で順に見ていきます。
| 原因 | 確かめる場所 |
|---|---|
| 計測のずれ | コンバージョン測定の設定 |
| 検索語句のずれ | 検索語句レポート |
| 広告文のずれ | 広告文と、検索語句の言葉 |
| LPのずれ | LPの最初の画面と、広告の約束 |
| 予算と目標 | 目標CPAと、1か月の成果の件数 |
1. 成果が正しく計測されていない
問い合わせや購入が正しく数えられていないと、広告の良し悪しを判断できません。Google 広告のヘルプでは、購入、登録、電話問い合わせなど、価値のある行動をコンバージョンとして測定する仕組みが説明されています。フォームの送信完了ページが変わったのに設定を直していない、電話の問い合わせを数えていない。こうしたずれが無いか、最初に確かめてください。
2. 狙っていない検索語句で表示されている
登録したキーワードと、実際に検索された言葉は同じとは限りません。Google 広告のマッチタイプでは、いちばん広い「インテント マッチ」は、フレーズ一致や完全一致で一致する検索に加え、関連性の高いほかの語句にも一致します。広く表示される分、自社と関係の薄い検索でクリックされることも起こります。
3. 広告文が、検索した人の目的とずれている
「費用」を調べている人に会社の理念を見せても、クリックされにくいでしょう。検索語句レポートで実際の言葉を確かめ、その言葉に答える広告文になっているかを見ます。
4. LPが、広告で約束したことを受け止めていない
広告で「無料で相談」と書いたのに、LPの最初の画面に料金表しかない。こうしたずれがあると、クリックされても申し込みにはつながりません。LPの直し方は、LP改善のポイントで詳しく扱っています。
5. 予算と目標が、市場に合っていない
目標のCPA(成果1件あたりの広告費)が、商品の単価や競合の多さに対して低すぎると、広告の設定の工夫だけでは届きにくくなります。LPの改善で下げられる余地がないかも、あわせて見てください。予算が少なく、1か月の成果が数件しかない場合も、良し悪しを判断するだけのデータが集まりません。
直す順番は、計測から
直す順番は、計測、検索語句、広告文、LP、予算と目標の順です。
- コンバージョン測定が、問い合わせや購入を正しく数えているか確かめる
- 検索語句レポートで、関係の薄い語句にお金が使われていないか確かめる
- よく検索されている語句に合わせて、広告文を直す
- 広告で約束した内容が、LPの最初の画面にあるか確かめる
- ここまで直してから、目標CPAと予算を見直す
予算を最後にしているのは、1〜4のずれが残ったまま予算を増やしても、無駄なクリックが増えるだけだからです。逆に、1〜4を直しても成果の件数が足りないなら、そこで初めて予算や目標の見直しを考えます。
検索語句レポートで最初に確かめること
検索語句レポートは、実際にどんな言葉で検索されて広告が表示・クリックされたかを確かめるための画面です。検索された回数が少ない語句は、プライバシー保護のため、レポートに出ない場合があります。最初に見るのは次の3点です。
- 費用がかかっているのに、成果が0件の語句
- 自社の商品やサービスと関係のない語句(求人、無料、自作など)
- 成果が出ているのに、キーワードとして登録していない語句
関係のない語句は、除外キーワードに登録します。Google 広告のヘルプでは、除外キーワードを設定すると、特定の検索語句を広告の表示対象から外し、関連する言葉で検索した人だけに広告を見せられると説明されています。成果が出ている語句は、キーワードとして登録し、その言葉に合わせた広告文を用意します。
広告・LP・サイトを見直して、成果が変わった例
レジットが関わった例では、事例によって、広告の媒体選び、広告文、LP、資料請求への導線など、手を入れた範囲が違います。お客様の社名や商材名は伏せ、数字は社内の記録のとおりに記載しています。
| 商材 | 行ったこと | 結果 |
|---|---|---|
| 資格試験の講座 | 媒体の選定、広告文とLPの随時改善 | 講座売上 前年比200%超 |
| 法人向けツール(資料請求) | 広告運用と、資料請求への導線設計 | 資料請求 月平均2件→7件 |
| 法人向けツールのLP(CPA) | 2020年10月〜2024年9月の段階的なLP改修 | CPA 10万円超→2.2万円→1.2万円 |
資格試験の講座は、受験者が毎年3〜4千人程度と市場が小さく、競合も多い条件でした。市場を調べてGoogle検索広告とFacebook広告を選び、運用を始めてからはLPに来た人の行動を分析してLPを随時改善し、広告文やバナーも短いサイクルで直しています。講座売上は前年比200%超、翌年はさらに150%超に伸びました。比較した期間は、社内の記録からは分かりません。
法人向けツールは、販売価格240万円で、認知度が低くニーズも限られる商材でした。Google検索広告とMicrosoft広告の運用と並行して、資料請求フォームへの導線を設計し、コンテンツを追加しています。資料請求の件数も、比較した期間は社内の記録からは分かりません。
3つ目は、法人向けマーケティングツールのLPの改修を2020年10月から2024年9月まで段階的に続け、CPAが10万円超から2.2万円、さらに1.2万円まで下がったケースです。
講座の例では、広告文やバナーを短いサイクルで直しながら、LPに来た人の行動を見てLPも直していました。広告の管理画面の外にも、成果を変える手がかりがあります。ほかの事例は、LP改善の事例で紹介しています。
「効果がない」と判断する前に確かめること
広告をやめるかどうかは、少なくとも次の3つを確かめてから決めてください。
- 計測が正しく、成果の数を信じてよい状態か
- 判断に足りる件数のデータがあるか(成果が月に数件なら、偶然の差が大きい)
- 広告からの成果が、ほかの集客と比べて高いのか安いのか
3つ目は見落とされがちです。CPAが高く見えても、展示会や紙のチラシで1件の問い合わせを得る費用と比べると、評価が変わるかもしれません。広告単体の数字ではなく、集客全体の中で比べてください。
運用を任せているなら、レポートで確かめること
代理店や制作会社に運用を任せている場合も、月1回のレポートで次の点を確かめると、運用の中身が見えてきます。
- コンバージョンとして何を数えているか、説明されているか
- 検索語句の確認と、除外キーワードの追加をしているか
- 広告文を、いつ、何のために変えたかが書かれているか
- LPについての提案があるか(広告の外の改善にも触れているか)
- 次の月に何を試すかが書かれているか
数字の報告だけで、何を変えたか、次に何をするかが書かれていないレポートは、運用が止まっているサインかもしれません。
よくある質問
リスティング広告の成果について、よくいただく質問にお答えします。
リスティング広告は、効果が出るまでどれくらいかかりますか?
商材と予算によって変わります。判断できるだけの成果の件数が集まるまでは、設定を細かく変えすぎずに様子を見る期間が必要です。成果が月に数件しかない場合は、数か月分を合わせて見てください。
向いていない業種はありますか?
検索される量が少ない商材や、商品の単価に対して1クリックの費用が高すぎる商材は、成果を出しにくくなります。その場合は、検索広告以外の媒体や、ほかの集客方法と組み合わせて考えます。検索からの集客を広告以外でも続けるかどうかは、SEO対策はオワコン?で考え方を整理しています。
広告文を変えるだけで成果は変わりますか?
変わることもありますが、LPが広告の内容とずれていれば、クリックが増えても申し込みは増えません。広告文とLPは、セットで見直すのがおすすめです。
まとめ
リスティング広告で成果が出ない原因は、計測、検索語句、広告文、LP、予算と目標の5つに分かれ、直す順番は計測からです。
まず、コンバージョン測定が何を数えているかを確かめてください。広告の運用とLPの改善をあわせて相談したい場合は、レジットの広告運用代行をご覧いただくか、レジットへのお問い合わせからご相談ください。
用語集
この記事に出てくる言葉を、短くまとめました。
- リスティング広告(検索連動型広告):検索した言葉に合わせて、検索結果に表示される広告のこと。
- コンバージョン(CV):問い合わせや購入など、広告で得たい成果の行動のこと。
- CPA(Cost Per Acquisition):成果1件を得るためにかかった広告費のこと。
- 検索語句レポート(Search terms report):実際にどんな言葉で検索されて広告が表示されたかを確かめる、Google 広告の画面のこと。
- マッチタイプ(match type):登録したキーワードと検索された言葉を、どの程度厳密に一致させるかの設定のこと。
- 除外キーワード(negative keyword):広告を表示したくない検索語句を、あらかじめ外しておく設定のこと。
- LP(ランディングページ):広告をクリックした人が最初にたどり着くページのこと。
参考・出典
この記事で参照した資料です。