AIO対策の構造化データ|入れる種類の優先順位と、効果を過信しないための調査結果

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AIO対策の構造化データ|入れる種類の優先順位と、効果を過信しないための調査結果

AIO対策の構造化データは、会社情報(Organization)、記事(Article)、パンくずリスト(BreadcrumbList)の3種類を、ページに見えている内容と一致させて1組だけ出力すれば十分です。構造化データはAI Overview(AIによる概要)に引用されるための条件ではなく、入れても引用が保証されるわけではありません。よくある質問(FAQPage)や手順(HowTo)は、リッチリザルトの表示がすでに終わっているため後回しで構いません。

この記事では、レジットがAI Overviewの引用元179ページと、通常の検索では上位なのに引用されなかった147ページの構造化データを調べた結果をもとに、入れる種類の優先順位と、自社サイトでの確かめ方をまとめました。

構造化データとは:JSON-LDで書くのが基本

構造化データとは、ページの内容を、検索エンジンが読み取りやすい決まった形式で書き添えた情報です。書き方にはJSON-LD、microdata、RDFaの3つがあり、Googleは、実装と管理が最も容易な形式としてJSON-LDをすすめています。JSON-LDは、ページの <head> などに <script type="application/ld+json"> の形で埋め込むため、表示中のデザインや本文に手を入れずに追加・修正できます。

使う語彙は、schema.orgが定めた型(Organization、Articleなど)とプロパティです。ただしGoogle検索での扱いは、schema.orgではなくGoogle検索セントラルのドキュメントで確かめるよう案内されています。

構造化データは「引用の条件」ではなく「正しく伝える土台」

構造化データは、ページに書かれた会社名、著者、日付などの意味を、検索エンジンが取り違えないように伝えるためのものです。GoogleがAI Overviewの引用元に求める技術的な条件は、インデックスされていること、スニペットを表示できること、検索の基本的な技術要件を満たすことだけで、構造化データは含まれていません。

一方で、Googleは同じ説明の中で、AI機能にもSEOの基本がそのまま効くとし、その1つに「構造化データをページに表示されるテキストと一致させること」を挙げています。入れること自体より、入れた内容が正確であることが求められている、と読むのが自然です。

AI Overviewの引用元179ページの構造化データを調べた結果

私たちが調べた範囲では、AI Overviewに引用されたページの92.7%が何らかの構造化データを持っていました。ただし引用されなかった上位のページでも79.6%が持っており、構造化データがないまま引用されたページも13ページありました。

調べ方は次のとおりです。2026年9月14日に、ホームページ制作・リニューアル・LP制作に関する検索のうちAI Overviewが表示された45件を記録しました。そのうえで、引用元のページ(YouTubeを除く)と、通常の検索で上位10位に入っていたのに引用されなかったページを、9月25日に取得して構造化データの種類を数えています。

構造化データの種類引用元(179ページ)引用されなかった上位(147ページ)
何らかの構造化データ92.7%79.6%
記事(Article系)69.8%47.6%
会社(Organization)71.5%55.8%
パンくずリスト(BreadcrumbList)53.6%52.4%
人物(Person)55.3%40.1%
よくある質問(FAQPage)19.0%9.5%
手順(HowTo)0%0%
構造化データなし7.3%20.4%

差が大きいのは記事(Article系)、会社(Organization)、人物(Person)です。人物(Person)を持つページの93.8%は記事の構造化データも持っており、多くは記事の著者として出力されたものです。そのため人物は、記事と同じ傾向を示していると考えられます。ただ、引用元の約7割は記事の構造化データを持つページ、つまり解説記事でした。引用されなかった上位では、記事の構造化データを持たないページ(サービスページなど)が半分を超えます。記事ページには記事の構造化データが付きやすいので、この差は「構造化データがあるから引用された」ことよりも、「記事の形で問いに答えているページが引用されやすい」ことを映している可能性があります。

よくある質問(FAQPage)は、引用元でも2割に届きませんでした。手順(HowTo)は、どちらのグループにも1ページもありません。AIO対策の解説でよく見かける種類ですが、引用されるページの共通点とは言えない結果です。

なお、この集計は1回の検索と、その11日後に取得したHTMLにもとづいています。JavaScriptで後から出力される構造化データは数えていないため、傾向をつかむ目安として読んでください。引用されやすい記事の書き方は、AIO対策とは?SEOとの違いと、AI Overviewに引用される記事の作り方で説明しています。

入れる種類の優先順位(2026年9月時点)

会社のホームページで優先するのは、会社情報、記事、パンくずリストの3種類です。お店や事業所の所在地が大事な業種は、会社情報の代わりに地域のお店を表す型(LocalBusinessの種類)を使います。

種類入れるページ優先度理由
会社(Organization)トップ、会社概要最初に入れる社名・ロゴ・連絡先を正しく伝える
記事(Article)ブログ・コラム最初に入れる著者と公開日・更新日を伝える
パンくずリスト下層ページ全体次に入れるサイトの中での位置を伝える
よくある質問(FAQPage)―後回し2026年5月にリッチリザルトの表示が終了
手順(HowTo)―後回し2023年9月にリッチリザルトの表示が終了

FAQPageとHowToについては、Googleの更新履歴に、それぞれ表示の終了とドキュメントの削除が記録されています。すでに入っているものを急いで外す必要はありませんが、AIO対策の名目で新しく費用をかけて入れる理由はありません。質問と回答を本文に書くことは、読者のためにも引用のためにも役立つので、こちらは続けてください。

会社情報(Organization)の最小例

会社情報の構造化データは、次の最小例をもとに、自社の情報に置き換えて使えます。Googleの「組織のスキーマ マークアップ」では必須のプロパティはなく、当てはまるものをできるだけ設定するよう案内されています。

<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "Organization",
  "name": "株式会社サンプル",
  "url": "https://www.example.co.jp/",
  "logo": "https://www.example.co.jp/images/logo.png",
  "description": "東京の中小企業向けに、ホームページの制作と運用を行っています。",
  "foundingDate": "2010-04-01",
  "address": {
    "@type": "PostalAddress",
    "postalCode": "150-0000",
    "addressRegion": "東京都",
    "addressLocality": "渋谷区",
    "streetAddress": "〇〇町1-2-3",
    "addressCountry": "JP"
  },
  "contactPoint": {
    "@type": "ContactPoint",
    "telephone": "+81-3-0000-0000",
    "email": "info@example.co.jp"
  },
  "sameAs": [
    "https://www.facebook.com/example",
    "https://www.instagram.com/example"
  ]
}
</script>

書き込む値は、会社概要のページに表示している内容と同じにしてください。電話番号は国番号(日本は+81)から書き、sameAsには自社が運営している公式アカウントのURLだけを入れます。WordPressでSEOプラグインを使っている場合は、プラグインの会社情報の設定を埋めると、同じ内容が自動で出力されることが多く、手でコードを書く必要はありません。

効果を損なう3つの失敗

構造化データでよく起きる失敗は、「見えていない内容を書く」「同じものを二重に出す」「正確でない値を増やす」の3つです。

  1. 見えていない内容を書く:ページに書いていない評価や説明を構造化データにだけ入れるのは、Googleのガイドラインに反します。ガイドラインは、ページの読者に表示されないコンテンツをマークアップしないよう求めています。
  2. 同じものを二重に出す:テーマとSEOプラグインの両方が会社情報や記事の構造化データを出していると、内容の食い違いが起きやすくなります。
  3. 正確でない値を増やす:項目を埋めることを目的にすると、古い住所や使っていないSNSが残ります。

3について、Googleは次のように説明しています。

しかしながら、完全でないデータ、不正な形式のデータ、不正確なデータを含む多数の推奨プロパティを提供するより、少数であっても完全で正確な推奨プロパティを提供するほうが重要です。

Google 検索セントラル「構造化データ マークアップとは」

ガイドラインに反した構造化データには手動による対策がとられることがあります。その場合はリッチリザルトとして表示されなくなりますが、Googleはウェブ検索での掲載順位には影響しないとしています。怖がって何も入れないより、3種類を正確に入れるほうが得です。

自社サイトの構造化データを確かめる手順

自社サイトで今どんな構造化データが出ているかは、特別なツールがなくても確かめられます。

  1. 記事ページやトップページをブラウザで開き、ページのソースを表示する
  2. application/ld+json で検索し、見つかった数を数える(同じ種類が2か所から出ていないか)
  3. 中に書かれた社名、住所、著者名、日付が、ページに表示されている内容と同じかを確かめる
  4. 記事の著者の型が、名義に合っているかを確かめる(個人ならPerson、会社や編集部ならOrganization)
  5. 直したあとは、Search ConsoleのURL検査で、Googlebotが取得したHTMLに反映されているかを確かめる

4は見落とされやすい点です。SEOプラグインは投稿者をWordPressのユーザーとして扱うため、編集部名義でも個人(Person)として出力されることがあります。Googleの記事の構造化データのドキュメントは、著者の型としてPersonとOrganizationを示し、型とURLを指定することを強くすすめています。

まとめ

AIO対策の構造化データは、種類を増やすことより、会社・記事・パンくずの3種類を正確に1組出すことに意味があります。まずは自社のトップページと記事ページのソースで application/ld+json を検索し、中身が表示内容と合っているかを確かめてください。

構造化データの点検や修正を任せたい場合は、WordPressのサイトならWordPress保守・運用代行で、新しく作るサイトならコーポレートサイト制作の中で対応しています。どこから手を付けるか相談したい段階でも、お問い合わせからご連絡ください。

参考・出典

この記事で参照した資料です。

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