ECサイト制作の費用相場|構築方法別の価格と見積もり確認項目

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ECサイト制作の費用相場|構築方法別の価格と見積もり確認項目

Web幹事経由の新規ECサイト制作94件では、平均発注額が163.2万円、中央値が100万円でした。ただし、既存のモールへ出店する方法と、独自機能を備えたシステムを開発する方法では、初期費用も公開後の維持費も大きく異なります。

この記事では、構築方法別の費用、金額が変わる条件、見積書の確認項目を整理しました。制作会社へそのまま渡せる見積もり依頼メモと、レジットの対応範囲・見積もり方針も掲載しています。総額だけで比較せず、自社に必要な範囲を揃えて判断するためにお使いください。

Web幹事経由94件ではECサイト制作費の中央値は100万円

ECサイト制作の相場を見るときは、平均より中央値のほうが、一般的な発注額をつかみやすくなります。

Web幹事が同サービス経由の新規ECサイト制作94件を集計した調査では、平均発注額が163.2万円、中央値が100万円でした。100万円以下の案件が51%で、200万円以下まで含めると約8割です。調査対象は2022年1月から2023年12月までの全国の発注データであり、すべての制作会社や案件を表す価格表ではありません。

指標金額・割合
平均発注額163.2万円
中央値100万円
100万円以下51%
200万円以下まで約8割

平均が中央値より高い理由は、この調査結果だけでは判断できません。予算を決めるときは「ECサイトなら約100万円」と固定せず、商品数、必要な機能、外部システムとの連携、公開後の運用まで分けて考えます。

構築方法別の初期費用・月額費用

ECサイトの費用は、モール、ASP・SaaS、オープンソース、パッケージ、フルスクラッチの順に、自由度と開発範囲が大きくなる傾向があります。

Shopify Japanが2026年5月時点の方式別目安として公開している費用レンジは次のとおりです。モールやASP・SaaSを自社で設定するケースを含むため、この表はレジットを含む制作会社への外注料金表ではありません。設計、デザイン、商品ページ制作、設定、追加開発などを依頼する費用は、要件と依頼範囲によって別途変わります。

構築方法初期費用の目安月額費用の目安構築期間の目安
モール出店型0〜10万円数千円〜数万円1週間〜1ヶ月
ASP・SaaS型0〜30万円0〜10万円即日〜2ヶ月
オープンソース型50〜200万円数万円〜1〜4ヶ月
パッケージ型300〜1,500万円10万円〜4〜8ヶ月
フルスクラッチ型1,000万円〜数十万円〜6〜18ヶ月以上

差は小さくありません。

5つの方式を並べると、自由度が上がるほど設計・連携・保守の範囲も広がる関係が見えてきます。

モールからフルスクラッチまでECサイトの構築方法を5段階で示した図
自由度と開発範囲が増えるほど、初期費用と運用負担も変わる

同じASP・SaaS型でも、自社で既存テーマを設定する場合と、制作会社へブランド設計、撮影、商品ページ制作、アプリ設定まで依頼する場合では費用が違います。構築方法を比べる際は、ECカートシステムの選び方もあわせて確認してください。

モール出店型が向いているケース

楽天市場やAmazonなどの既存モールへ出店する方法は、商品需要を小さく検証したい場合に向いています。モールの仕組みを利用できる一方、デザインや顧客体験の自由度には制約があり、月額費用や販売に伴う手数料も確認が必要です。

ASP・SaaS型が向いているケース

ASP・SaaS型は、サーバーや基本機能が用意されたサービスを利用する方法です。標準機能とテーマで始め、売上や業務量に合わせて機能を追加したい企業に向いています。ただし、追加アプリの利用料や決済手数料が継続するため、初期費用だけでは判断できません。

オープンソース・パッケージ・フルスクラッチが向いているケース

独自の販売方法、会員制度、基幹・在庫・物流システムとの連携が必要になるほど、カスタマイズ性の高い方式が候補になります。その分、要件定義、設計、開発、テスト、保守の範囲が増えます。既存の業務をシステムへ合わせるのか、システムを業務へ合わせるのかを決めてから比較してください。

ECサイト制作の費用が変わる6つの要因

見積もり金額の差は、会社ごとの単価だけでなく、依頼範囲と要件の違いから生まれます。特に影響が大きいのは次の6項目です。

1. デザインする画面とテンプレートの数

ECサイトにはトップページ以外に、商品一覧、商品詳細、カート、会員登録、マイページ、FAQなどがあります。すべてを個別にデザインするのか、共通テンプレートを使うのかで工数が変わります。

2. 商品数とデータ登録・移行の範囲

商品名、価格、説明文、画像、在庫、バリエーションなど、登録する項目と件数を確認します。既存サイトから移行する場合は、商品だけでなく会員や注文履歴も対象になるかを確認してください。移行後のデータ確認を誰が担うかも決めておきます。

3. 標準機能で足りるか、追加開発が必要か

定期購入、会員ランク、ポイント、クーポン、セット販売、BtoB価格、多言語・多通貨などは、選ぶサービスとプランによって標準機能か追加対応かが違います。必要な機能を「公開時に必須」「公開後に追加」「不要」の3段階に分けると、初期費用を整理しやすくなります。

4. 外部システムと連携する範囲

在庫管理、倉庫管理、POS、会計、CRMなどと連携する場合は、接続先だけでは足りません。送るデータ、方向、頻度、エラー時の処理まで設計の対象です。CSVで運用を始めるのか、公開時からAPI連携するのかでも費用が変わります。

5. 原稿・写真・動画を誰が用意するか

商品説明、撮影、画像加工、バナー、動画を制作会社へ依頼する場合は、その費用が加わります。見積書では「素材支給」が前提になっていないか、商品登録用にどの形式で渡すかも確認してください。

6. 公開後の保守・集客・改善をどこまで頼むか

ECサイトは公開後も、商品追加、キャンペーン、購入導線の改善、SEO、広告、メール配信などの運用が続きます。制作費を使い切るのではなく、公開後の集客と改善にも予算を残しておく必要があります。AIO対策を踏まえたホームページ制作では、AI検索も見据えた情報設計の考え方を紹介しています。

初期費用だけでなく3年間の総額で比べる

ECサイトの見積もりでは、初期構築費と公開後の継続費を分けてください。比べるのは、その合計です。

TCO(Total Cost of Ownership)とは、導入から運用までに必要な総コストです。ECサイトでは、次のように整理できます。

3年間の総額
= 初期構築費
+ 36ヶ月分のプラットフォーム・サーバー費
+ 決済手数料
+ アプリ・追加機能の利用料
+ 保守・改修費
+ 社内の運用人件費
+ 広告・SEO・コンテンツ制作などの集客費
+ データ移行・教育・切り替え費用

費用の積み上がりを時系列で捉えると、初期構築費だけでは見えない運用負担も比較できます。

3年間の運用コストを時系列で示した図
初期費用ではなく、運用を含む3年間の総額で比較する

決済手数料は売上に連動し、社内の運用人件費は見積書に載りません。最初の見積もりが安くても、アプリや手作業が増えると3年間の総額が高くなる場合があります。反対に、初期開発へ費用をかけても、在庫連携や受注処理を自動化できれば運用負担を減らせることがあります。

見積書で確認する10項目

複数社の見積書は、総額ではなく、同じ範囲が含まれているかを1項目ずつ確認します。

  1. 企画・要件定義:目的、ターゲット、必要機能を整理する工程と成果物
  2. サイト設計:ページ一覧、画面遷移、カテゴリや検索の設計
  3. デザイン:対象画面、スマートフォン対応、修正回数
  4. 実装・設定:カート、決済、配送、税、メールなどの設定範囲
  5. 商品登録・データ移行:対象データ、件数、変換、移行後の確認
  6. 外部連携:在庫、物流、会計、CRMなどの接続方法とテスト
  7. 素材制作:原稿、写真、動画、画像加工、バナーの担当
  8. テスト・検収:決済、在庫、注文メール、会員登録の確認範囲
  9. 保守・運用:障害対応、更新、軽微修正、追加開発の料金
  10. 対象外と追加費用:仕様変更、追加ページ、出張、外部サービス利用料

Web幹事の見積項目の解説でも、企画・要件定義、サイト・システム設計、環境構築、デザイン、コーディング、テスト、素材、進行管理、運用・保守が主な項目です。会社によって項目名は違います。各作業がどこに含まれるかを確認すれば、同じ条件で比較できます。

制作会社へ渡せる見積もり依頼メモ

最初から長い提案依頼書を作る必要はありません。少なくとも次の情報を揃えて同じ内容を各社へ渡すと、見積もりの前提が揃いやすくなります。

【ECサイト制作 見積もり依頼メモ】

1. 目的:新規立ち上げ/リニューアル/モールから自社ECへ移行
2. 商材と顧客:何を、誰に販売するか
3. 商品数:公開時のSKU数、1年後の想定SKU数
4. 必須機能:決済、定期購入、会員、ポイント、クーポンなど
5. 外部連携:在庫、倉庫、POS、会計、CRMなど
6. 移行データ:商品、会員、注文履歴、記事など
7. 素材の担当:原稿、写真、動画、画像加工を誰が用意するか
8. 公開後の担当:商品登録、更新、保守、広告、SEOを誰が行うか
9. 予算:初期費用と、毎月使える運用・集客費
10. 希望公開日:理由と、動かせない期限の有無
11. 比較したい内容:構築方法、スケジュール、体制、保守、追加費用

わからない項目は「提案希望」と書いて構いません。大切なのは、各社へ別々の条件を伝えないことです。前提が揃っていなければ、安い見積もりが単に作業範囲の狭い見積もりである可能性を見抜けません。

費用を抑えるなら機能を削る順番を決める

費用を抑えるときは、必要な品質まで一律に下げるのではなく、公開時に実装する範囲を分けます。

  • 標準機能と既存テーマで対応できる部分を優先する
  • 必須機能と、公開後に追加できる機能を分ける
  • 商品原稿や写真を自社で用意できるか確認する
  • 外部連携をCSV運用から始められるか検討する
  • 修正回数と確認担当者を先に決める
  • 公開後の集客・改善予算を残す

削ってはいけないのは、決済や注文のテスト、スマートフォンでの購入確認、セキュリティ、バックアップなど、販売を安全に続けるための部分です。

レジットのECサイト制作の対応範囲

レジットでは、ECサイトの構築だけでなく、カート選定、競合分析、デザイン、公開後の運用・集客支援まで相談できます。

ECサイトは、商品数、販売方法、カート、デザイン、商品詳細ページ、外部システム連携、素材制作、公開後の支援範囲によって必要な作業が大きく変わります。そのため、レジットではヒアリング内容に基づいて案件ごとに見積もりを作成しています。

レジットのECサイト制作で案内している制作期間の目安は、通常3ヶ月程度。ただし、ページ数や機能によって前後します。商品登録、素材制作、決済設定などの対応範囲と、テストを含む実際の工程・費用は、案件ごとの提案・見積もりでご確認ください。

制作は、問い合わせ、ヒアリング、提案・見積もり、契約、構成案、デザイン・システム構築、最終確認・開店準備、テスト購入、公開の順です。ECサイト制作実績ページも参考にしてください。

よくある質問

ECサイト制作の費用について、発注前によく出る疑問を整理します。

見積もりを依頼する前に何を決めればよいですか?

EC事業の目的、商品数、販売方法、必要な決済と配送、外部システム連携、希望公開日、予算上限を整理します。決まっていない項目は「未定」のままで構いません。制作会社へその状態を共有すれば、代替案も相談しやすくなります。

ECサイトの月額費用には何が含まれますか?

プラットフォームまたはサーバー、決済、追加アプリ、保守、運用人件費、集客などがあります。売上連動の費用と固定費を分けると、売上が増えた場合の負担を試算しやすくなります。

相見積もりは何社に頼めばよいですか?

社数を増やすことより、同じ要件を伝えることが先です。構築方法や提案の違いを比較したい場合は、依頼メモを共通化し、見積もりの対象外と追加費用まで確認してください。

制作会社は料金以外に何を見て選べばよいですか?

同じ構築方法の実績、担当体制、公開後の保守、追加開発の料金、集客や改善の支援範囲を確認します。提案内容が、自社の販売方法と社内運用に合っているかも判断材料です。

まとめ

Web幹事経由の新規ECサイト制作94件では、平均発注額が163.2万円、中央値が100万円でした。一方、構築方法と依頼範囲によって、プラットフォームを自社設定する0円に近い立ち上げから、1,000万円を超える開発まで幅があります。

最初に決めるのは予算だけではありません。商品数、必須機能、外部連携、素材、公開後の担当を整理し、同じ条件で初期費用と3年間の総額を比べてください。

自社に合うカートや必要な機能から相談したい場合は、レジットのECサイト制作をご覧いただくか、ECサイト制作の相談からお問い合わせください。

参考・出典

この記事で参照した資料です。

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